6月6日(金)ぬたくり(少中・かんがるーむ) 1 2

今日は朝から天気が心配でした。日程的に来週は、年長のぬたくり、アトリエがあるためです。
「何とか晴れますように!」と祈りながら職員も7時には出勤し園庭の水とりや絵の具、ダンボールの準備をしました。 幸い太陽が顔を覗かせ、気温も上昇し、ぬたくりにとっては、とってもいい天候になりました。
本日は、年少中とかんがるーむの親子、お手伝いの係りさんなど総勢150名ほどが参加され、園庭からは、こども達の嬉々とした声がこだましていました。皆さん、絵の具はしっかりと落ちましたか?


さぁ、これから「ぬたくり」だよ。
今日は、年少中と2歳児のかんがるーむの親子が参加します。
総勢150名程でしょうか。
かんがるーむの子、年少中の子には、初めて経験する遊びでしょう。

最初は丁寧に、ドキドキしながら、ローラーや刷毛を手にとって、
ゆっくりローラーに絵の具をつけて、ダンボールへの色付けを試しています。

少しずつ、なれはじめたら、勢い良くダンボールに塗っていきます。
だんだんと加熱していくこども達。
このぬたくりは、何かを作るということでもなく、
先生から「〜してごらん」と求められるのでもなく、
ただ、自分のしたいようにダンボール、模造紙、友達に塗ったりしながら、その感触を楽しんだり、
お友達とふれあったり、思いっきり自分を出し切って遊ぶ活動です。
今日の活動で子ども達の反応は様々でした。
比較的、普段から砂場や泥んこで真っ黒になっても気にしない子は、
自分を思いっきり出し切れて夢中で遊んでいました。
私(園長)も子ども達の中に入って、その子の足を塗っては、顔を見上げてその子の反応を見ていましたが、
「気持ちいいね」と声をかけてくれる子、
「園長先生、やったね、僕も塗っちゃうよ」と私に塗り返してくれる子、「固まってしまい、動かなくなってしまう子」、
ダンボール塗りに集中して、あまり気にしない子・・・など様々でした。

この活動の前段階として、4月から砂場遊び、水を入れての砂遊び、泥団子遊び、色水遊びを保育(設定、自由活動)の中で実施し、
「汚れてもいいから、たくさん遊ぼうね」と声をかけてきました。
そういった意味では、今日のぬたくりでは、かんがるーむ、年少、年中さんの遊びもそれなりに発達の違いをご覧いただけたことと思います。
比較的慣れてくれば来るほど、遊びがダイナミックになってきます。昨年経験した年少の子は、やはり体験が生きているのでしょう。
私にも思いっきり塗っては、反応を楽しんだり、友達と協力して、いろんな色を混ぜてカラフルにダンボールを彩っていました。

保護者の方も多数いらっしゃいましたが、こどもの中に入って一緒になって塗ったり、塗られたりすると、
より子どもと距離が近くなり、親近感を感じたことと思います。
また一所懸命に「これを塗ろう、こうしよう、ああしよう」と集中して、その思いのものが完成すると、出来上がったとき、
「やった!できた!」と、いう感情=達成感 が内面から湧き上がり、そして充実感がこみ上げてくるものです。
これは、実際に自分が集中して取り組み、自分の納得したものを完成した時しか、その感情を味わうことはできません。
こどもの言葉を借りれば「もっと遊びたい!、もっと○○したい!」と要求して、遊びに集中し、
そして遊んだ中で自分で作ったものを見せて、お母さんから、「すごいね。上手だね」と認められた時に、とてもいい表情をする。
自ら進んで、課題を見つけ、それに没頭し、出来ったものを見せて、それを認められて、ほめられたとき、
こどもの中には、自然と充実感が満ち溢れ、気持ちが落ち着いてくるものです。
このぬたくりの一番の目的は、この達成感、充実感を子どもが感じ、より仲間との親密感が深まることです。
それには、なんといっても思いっきり遊び楽しむことです。
見ているのとやるのとでは、ぜんぜん違いますから・・・。ぜひたくさんの方が、こどもと思いっきり遊んで頂きたいと願っています。

ある保育者が、お砂場遊びの時間に、今日は子どもと思いっきり遊ぼうと、実に手の込んだケーキを完成させました。
そのとき、他の保育者から「もうそろそろお部屋に戻る時間よ」と声が聞こえてきました。
普段なら、この保育者は「じゃ、早く片付けようね」声かけて、早々に片付け始めてしまうところでしたが、この日は違いました。
最初に思ったのは「せっかく作ったケーキだから、壊したくない!」という気持ちがこみ上げて、こっそりと台に入れて、隠してしまいました。
この時、その保育者は、初めてこども達が「もっと遊びたい!」と言う、こども達の気持ちの真の意味を実感したそうです。
こども理解が深まれば深まるほど、保育の環境設定や言葉がけ、進め方は違ってきます。
どんな子を育てたいのか、そのためには、どういった保育手段が大切なのかを、常に保育者自らが考えて行動することがとっても大切です。
そういった意味では、このぬたくりは、汚れを気にしなければ、十分こども達が遊びを充実でき達成感を感じられる活動です。
また様々な保育活動がありますが、こと合同遊びは、異年齢の子も一緒になって楽しめる数少ない活動のひとつです。
絵の具を全身に塗られるなんて、大人になってもそう体験できることではありません。
こども達が嬉々として喜びながら、遊びを満喫して、
友達同士の親近感や達成感を感じて、今後、クラス全体の親近感が増し団結力、協調性が深まってくれればと願っています。
先生もこども達もみな、全身絵の具だらけ、
それぞれが、この透き通った青空と広い大地の中で、真っ白なキャンパスに、ダイナミックな絵を描いてくれたこと、
大変嬉しく思います。
今日のぬたくり終了後、3時から厚木地区私立幼稚園協会の役職の立場で園長は厚木市長、教育長との面会がありました。
市長との面会に、絵の具だらけでは申し訳ないので、
せっせと洗い流して行ったのですが、 参加された他園の先生から
「斉郷先生、今日は、随分と焼けてますね。何かスポーツしているんですか?」と言われ、返す言葉に困りました。
今日参加した子どもたちも「すいぶんと焼けたね」と言われたのではないでしょうか。
活動後、たくさんの保護者の方が、絵の具の洗い流し、片づけを手伝ってくださいました。誠にありがとうございました。
前日が雨だったのため、職員も早朝より園庭の排水、絵の具のとぎ、ポリバケツへのお湯はり、設営などに追われました。
実習生(中上)も実によく動いてくれました。白いシャツも真っ赤に染まり、大変だけど、たのしかった!のコメントも・・・。
かんがるーむさん、今日は楽しかったかい!みんなの足や手も塗りたかったけれど、もう少し慣れてからにするね。
参加された皆様、今日は、本当にお疲れ様でした。そしてありがとうございました。
来週10日(火)は年長のぬたくりです。
実は、今日、ぬりたくられた格好のままで、年長の部屋にいきました。
年長からは「園長先生が、絵の具だらけになっているよ」と声が上がりました。
たんぽぽ前で身体を洗っていると、年長児が近づいて「ぬたくり、園長先生、たくさんぬっちゃうよ!」と期待の声が・・・。
来週の火曜日もどうぞ晴れますように!
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